経営に役立つコラム

なぜ倒産?!その①

こんにちは、中小企業診断士の鈴木崇史です。 年間10万社の企業・個人事業がつぶれます。

起業をしたら楽して儲けられるほど甘くはありません。

それでも夢がある、志があるのであれば、 失敗した諸先輩企業のやり方を学び、同じ失敗をしないことが大切です。

今回は『なぜ倒産』(日経トップリーダー編)の事例を通じて研究を深めていきたいと思います。


是非お付き合いください。

「賢者は歴史に学ぶ、愚者は経験に学ぶ」といいます。

ベテラン経営者の方もせいぜい数十年の人生経験から答えを導きだそうとせず、他者の失敗例の蓄積を学んでいきましょう。


CASE①友禅の館(呉服の販売1991年末倒産)

びっくりなことに最初の事例は呉服販売の企業です。 私の前職は成人式振袖レンタル販売の会社です。

創業者会長の経営担当秘書として企業の伸びる姿と崩れかけた姿を見ることが出来ました。

本書の事例には驚くほどの共通点があり、日ごろから他業種から学びましょうと訴えていますが、

同業他社の研究でも生かせることが多いのだと再確認しました。

表題は「管理体制と人のほころびから瓦解した呉服業界の寵児」とあります。

1986年 売上高  7.4億円

1987年 売上高 13.1億円

1988年 売上高 32.7億円

1989年 売上高 55.5億円

1990年 売上高 145.6億円  

急成長中であった当社が延びた要因は販売力とマーケティング力でした。

間違いなく経営者にその力があったのでしょう。 しかし収支の管理がずさんで、利益が出るのかどうかが分からなかったといいます。

数字一つの確認でも誰に聞けばいいのか分からなかったという証言もあります。

最後は経営管理をしっかりすべきという幹部社員の言葉に耳を貸さずに大量の離反を招いたそうです。

経営者に限らず、人は苦手なことから目をそむけたくなります。

また、成功してきた社長であればあるほど、弱い分野の話をされるのはイヤなことです。

良薬は口に苦しです。

江戸時代の福岡藩では[[異見会 http://sougyou.littlestar.jp/2019/10/16/ためになる経営用語%ef%bd%9e異見会/]]異見会という会議があり藩主の方針と異なる意見を奨励していました。

そういった仕組みを今こそ学ぶべきではないでしょうか。


それでは、なぜ利益の管理が重要なのでしょうか?

それは「利益」とは理論上の存在だからです。

例えば、10,000円で仕入れたデスクを20,000円で売った時の利益は いくらでしょう?

直感で10,000円です。

しかし、仕入れや店内の陳列などにアルバイト代2,000円がかかったり、店舗の電気代が1日1,000円かかっているから・・・商品1個あたりはどうかなど隠れたコストが色々ありそうです。

一方でデスクが売れるとセットで椅子が売れたりすることもあります。

ですので隠れた利益が5000円あると考えてもいいでしょう。 税務上の利益と実際の現金の動きも違ってきます。

ですので商品一つを仕入れたり、売れたりするごとにどのくらいの利益(時には赤字)が発生するのかについて把握することが重要です。

それが把握できて初めて仕入れの値段や販売価格を決めることが出来ます。

価格設定と販売目標が正しいとき、優秀な販売スタッフはひたすら売上の増加に走ることができます。

売上≒顧客への価値≒企業の発展が初めて繋がるのです。

あなたの会社で手がかかる割には利益にならない商品を扱っていることはないですか?

入れるほど赤字につながる商品がないか、商品ごとの見直しが重要になります。

このケースでは成長期に販売・マーケティングが好調で、後回しにしがちな経営管理の重要さを示しています。

負けない体制づくりをしていきましょう。




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